2010年12月4日土曜日

講談の会-忠臣蔵名作揃え-

なる特別企画講演を拝聴つかまつってのう。

場所は、通例通りの国立演芸場であり、寄席なれば、常に"満員御礼"のホールであるが、講談で満員御礼が出ることは異例らしい。それが、しっかりと満員で、立ち見客までも散見されよう。

演者の喜びも大きいらしいが、前座に現れたうら若き女性は、大入りにプレッシャーを感じてか涙、鼻水、汗を流しながらの大奮闘にて、こちらが恐縮しそうなほどのけな気さが場内に伝わり捲くっておったのう。

さて、本座となれば、海千山千のつわものによる朗々たる談義の始まりにて、それはそれは、感じ入るところ天井無しであった。

演目は下記の通り。
一龍斎貞鏡「山崎の合戦」
神田阿久鯉「天野屋利兵衛」
一龍斎貞友「安兵衛婿入り」
一龍斎貞山「赤垣源蔵・徳利の別れ」
宝井琴調「徂徠豆腐」
神田陽子「-義士と俳人-大高源五」
一龍斎貞水「忠臣義士 二度目の清書」

それぞれが、赤穂浪士義士伝に纏わる談義であるが、折々に付けて見聞きしておった義士伝と異なり、演者が異なるならば、人物像の描かれ方も随分と変化するものと、これまた感じ入ることしきりであったのう。
中でも、一龍斎貞友が語る"安兵衛婿入り"では、菅野六郎左 衛門の助太刀をして中津川祐見を切り伏せたのを見込まれ堀部弥兵衛金丸が惚れ込んだと言う辺りに焦点を絞った話であるが、実に人間味豊かに語られた。史実とは異なるところもあろうが、実に愉快な語りであったのう。

18時前からの開演であったのだが、終演は21時をまわっておったが、力強い口調に終始魅了され続けた、濃い演目であったのう。
めでとし、めでとし。

↑アンケートに答えて特製ウェットティッシュの配給も

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