2010年10月27日水曜日

ヒコベエ

を読んでのう。

妻が借りてきた本であるが、面白そうなので、又貸ししてもろうたのだ。
面白そうなのだが、中々読み進まん。

飛ばせたのは、ほんの序盤のみで、以降は、一寸読んでは止まり、休み休みを繰り返すこととなってしもうたのだ。ヒコベエの著書なる藤原正彦氏は、信州人である。北信出身の身共とは異なり諏訪の出身であると書かれておるのだが、描き込まれた情景に小さき頃の記憶が重なってのう。

親父様から教えられた数々の思想や工夫、農家に訪れる季節ごとの行事、ガキ大将に喧嘩の日々。「何もかもが懐かしい。」なぞと感慨に耽りながら、文字を追うならば、やたらと時が刻まれてしまおうというもの。


そんな状況なれば、改めて予約を入れてみたのだが、既に9人の予約が入っておった。返却は明日。きっと、誰かが借りるたびにその家族も読みたがり、と言う循環が続いておるのだろうて。
さすらば、もう少しもう少しと読み進めて、丸一日ほど掛けて読み終わったのは、午前1時を回っておったわい。

単に、面白いだけでなく、やおら郷愁の香りを運んでくる様子の本であったのう。
めでとし、めでとし。

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