2011年8月21日日曜日

筑水キャニコム ライガー試乗

をしてのう。

先日、飯山市より購入し、実家に運び入れられたマイクロトラック ライガー。
↑早速活躍。あれば、やっぱり便利。

シニアカーには、未だ早かろうが、いつまで軽自動車を運転し続ける事ができるか不安もある母親には打って付けであろうと購入したんである。ライガーといえば、単なる運搬車の枠を超え、"農家のピンツガウア"とも"農家のウニモグ"とも称される農用上級機能車であることは先述した通り。

これを製造する築水キャニコムは、"草刈機まさお"や"立ち乗りひろし"等のネーミングの話題性から最近では、知る人も多い福岡の会社。なれど、身共が福岡に住まう頃には、知る由も無かった。

身共が住んでおった春日原(大宰府の近く)からキャニコムのあるうきは市までは、大分方面に40kmほども離れた場所にある。そう思わば、出会う機会が無かったとしても不思議は無かろう。

初めて、このライガーに出会うたのは、実家近くの田舎道を走って追った時で、かれこれ5年ほども前の事になろうか。
坂道をトコトコと登る姿は、可愛らしく、愛嬌があった。この種のマイクロトラックは、それまでにも、ヨーロッパの田舎や
アジア地域で見かけたこともあり、米国では、ポリスカーにも外観の似た物があろう。ナンバを付けて走っておった故、日本のレギュレーションに合致した物であろう事は想像できたが、それが何者なのかを知るまでには暫しの時間が掛かったのう。


やがて、築水キャニコム以外にも関口自動車、イセキ、三菱、ヤンマー、クボタ等々から小型特殊自動車として農用トラックが販売されておる事実を知り、少々興味を抱いておった。

そんな折、やたら車検代が掛かるとこぼす母の愚痴を聞くに至って、回避策となる選択肢を考えた。
1.トライク:スクーター型ならば、運転できぬこともあるまいが、そこそこに早く、カーブでの転倒が得意技の母には不向きであろう。
2.ミニカー(マイクロカー):雨風に濡れぬミニカーのポイントは高い。トヨタコムスやチョロQ キューノUならば、文句なしだが、バッテリーでの走行距離に不安もあろう。チョロQはデザイン性も優れておるが、販売終了した今、何より出弾が無いのも問題。光岡自動車MC-1辺りなればバッテリーによる走行距離の問題は無いが、田舎の坂道でどの程度使える物であろうか。
3.ミニカー(スクータ改):最近多いジャイロ改ならば、田舎道もそこそこに走れよう。母親が気に入れば、候補になろうか。
4.乗用の小型特殊自動車:何より構造的に最大速度が時速15kmに制限されておれば、老齢者にとっての安心感にはなろう。カーブでの転倒も免れるに違いない。ライガーならば、雨風が凌げ、4輪駆動と相まって田舎道には強かろうとの想いから候補の上位に躍り出たのだった。

斯様にして1st Stepとなる小型特殊運搬車筑水キャニコム モーバンライガーに白羽の矢が立ったと言えよう。

さて、
デザイン:
・タイヤが小さすぎることを除けば、薄緑の車体色とも相まって可愛いナリをしておる。
・ミッドシップされたエンジンは重量配分も良いはずで、エンジンとミッションを別体としてミッションを
 後輪中央に配する等スポーツカー的なレイアウトを取っておるのも好印象。↑リアデフとはベルト駆動で連結

・エンジンカバーを兼ねる荷台は、丸ごと油圧でダンプし、整備性も抜群。
機能:
・前進4速、後退2速のマニュアルシフトをベルトドライブと組合せる。半クラの多用でもクラッチ板を痛めることなく安心。
・ダンプ時に多用するハンドアクセルは、アクセルペダルと連動し、オートクルーズとしても利用可能。↑オートクルーズレバーで快適クルージング♪

・軽量化に貢献するキャビン側面の幌仕様
・3面に開くアオリが、ダンプ時には上辺固定となり、下端が開く本格仕様。
・初期パジェロにもされておったサスペンション付きキャプテンシート。↑サス構造はパジェロと同様の高級仕様

・車体中央に中折れ機構を持ち4WSに匹敵する車体操舵。前輪操舵+車体操舵により抜群の回頭性・旋回性。
↑これこそがMovanLigerの真骨頂 センターローリング&中折れ操舵機構

・車体中央から回転するセンターローリング機構により、前後輪が独立して地面を捉える接地性に長けた足回り。
↑中折れ機構を支える極太のローリングシャフトと伸縮自在なプロペラシャフト

乗り心地:

・路面の状況を的確に拾うリジッドサスペンションに加え、積載重量500kgを担保する高圧タイヤとの組合せ故、 振動は多いのう。
・2WD-4WD切替は、すんなりレバー一本で可能で、フリーホイールハブの解除も必要なく、実に簡単な操作。
↑キャプテンシートの脇に整然と並ぶレバーは仕事場の証

・シフトレバーは、少し固めで母親にとっては、少々しどろもどろしがちになるが、事実上は走行時3-4速の切替のみ。3速発進で、4速走行であれば、超ワイドレシオ(といっても15km/時ならギアチェンジも不要なほど)の設定。
↑バッテリー上がりに備え太陽光充電器も装備に追加

・エンジン音は、やや大きめ。クボタの空冷単気筒がそのまま使われておるので、エンジン音はガーデントラクタそのもの。
・概略の乗り心地は、昔の軽トラックと荷台を牽引するガーデントラクタを足して2で割ったと言う感じかのう。

母親には、今ひとつ気に入られてはおらぬ様子なれど、良く出来た仕上がりに加え、ボーナスを叩き込んでの購入とあらば、幾分かは役立って欲しいものよのう。

ひとまずは、めでとし、めでとし。

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